| チッソ過剰は微生物をも狂わす |
| 自然界で生命は循環をしています。生まれて子孫を残し、死ぬとまた土に戻っていく。そして土に戻った遺体は微生物によって分解され、分解された栄養素(元素)はまた植物に吸収されて次の命になっていきます。このような生命の連鎖、循環の中で、チッソのみならず、カルシウム、鉄などをはじめとする各種のミネラルや、もっと極微量に含まれるミネラルなども一緒になって循環しています。これらの元素がバランス良く命に含まれる形で循環していれば何の問題もありません。しかし、繰り返し述べてきたようにチッソ過剰のように特定の元素が過剰になると、生命は本来の健康を損ない、そしてその生命を食する次の命の健康をも害していきます。ミネラルと聞くと全てが体によい物のように感じてしまいますが、ミネラルであれ何であれ、特定のものが過剰になると有害になってしまいます。ですから、やはり自然の摂理に従い、そのバランスを崩さないようにすることが重要なのです。そして、そのバランスが保たれていればどの生命も、過剰も不足も無い健康な状態を保つことが出きるのです。 チッソが過剰になることで健康を害されるのは植物や動物だけでなく、土のなかで分解という仕事を行う微生物も同じように影響を受けます。循環の立て役者である微生物もまた生命なので、炭素とチッソの比率(C/N比)によって繁殖と活動が左右されています。炭素とチッソがバランス良くないと分解の働きは進んでいきません。チッソが多すぎても、炭素が多すぎても駄目なのです。ですから堆肥の材料を考えるときにC/N比を整えてあげなければならないわけです。現在の多くの土壌では、C/N比を整えるどころか、チッソが炭素をはるかに上回り、土壌に保持しきれずに溢れかえったような状態になっています。このような環境になってくると、その中で繁殖と活動を続けられる微生物は限られてしまいます。そして、その最悪の環境下で動き出すのは決まって悪玉の菌なのです。 微生物の働きが重視され、EM菌などの有用微生物を土に投入することが行われていますが、微生物の住む環境が整わなければ、いくら良い微生物を投入したところで定着してくれません。チッソが溢れ出ているような土壌では、有効微生物を投入した後に一瞬にして死滅しているとさえ考えられます。逆に外から微生物を投入しなくとも、土の中の環境が整えば、自然と有用な菌が湧いてきて働いてくれるわけです。 土壌が、ミネラルの欠乏とチッソの過剰という「欠乏+過剰」という最悪の状態になれば、土壌病原菌による障害が出てくるのは当たり前のことなのです。 そして、人間の体内(腸内)でも全く同じことが起こっています。 |
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