| チッソ過剰は食中毒にも関与 |
| 硝酸態チッソの濃度は、どんな微生物が増えて活動するか、ということを決定づけるファクターのひとつになっています。そして、それは土壌の中でも人間の腸内でも全く同じなのです。 最近の研究では、ご存じの0−157や人に日和見感染する緑濃菌などの有害な菌が硝酸態チッソの中でも爆発的に増殖できることを証明しています。嫌気的環境を好む有害菌の多くは硝酸態チッソと炭素源さえあれば猛威を振るうと考えて良いでしょう。 硝酸態チッソと有害な腐敗性菌とがいかに仲良しであるかということは、簡単な実験で解ります。硝酸態チッソを含んだ水で野菜を洗ってみれば一目瞭然です。暖かい日であれば、その日の内にヌルッと表面から溶けて必ず腐っていきます。 和光市にある理化学研究所で動物実験により腸内細菌を研究されている水谷先生の話では、穀物や野菜中心の、食物繊維の多い(=炭素の多い)食生活をしている人はビフィズス菌などの有益菌が多く、肉など繊維が少なく、高蛋白(=チッソ分の多い)食生活をしている人はウェルシュ菌など有害な菌が多いということです。そして、一見有害でも有益でもない普通の菌が、一旦有害な菌が増え始めるとその手助けをしてしまう。有益な菌が増えれば、有益な菌の手助けをする、ということで、日和見菌と呼ばれているそうです。 大阪の学校給食で起こった0−157の集団食中毒では、犠牲者も出てしまい大変な問題となりました。しかし、不思議なのは、死んでしまった子もいれば、感染しても下痢をしたくらいで治まった子、全く症状が出なかった子など様々だったということです。調べたわけではないので断言は出来ませんが、おそらく、腸内細菌の状態(菌の種類と量)の差によってこのような違いが出たのではないでしょうか?。一時的に抗生物質を飲んで細菌数が減っていたとか、野菜や穀物など食物繊維が著しく不足した食生活であったとか、いろいろ考えられます。そして、それと同時に硝酸態チッソが多ければ、菌は爆発的に増殖できるということも忘れてはならないことだと思います。 |